はじめに

 ずいぶん昔の話になりますが、1970年
の大阪万国博覧会EXPO’70のテーマは

「人類の進歩と調和」
であったと思います。
 当時小学生であった私たちに輝かしい素
晴らしい未来があると予感させてくれる一
大イベントでした。
 そのテーマを真似て
「建物の街並みとの
調和と心地よい刺激」
をコンセプトに私は
建築設計活動を続けて行きたいと考えて
います。

 と言いましても、決して文化財的な古い
建物の保存を提唱するのではなく、その
地域、その場所を大事に考えてデザイン
を決定していきたいと考えています。
 最近よく見る建物の外観は外部を閉じ
て内部を開くという考えが結構多い気が
してきました。極論すれば窓が無い外壁
を道路側に配置して、中庭を設ける方式
です。これは自分さえよければ構わない
という今の時世を反映しているのではないでしょうか。
 もっと廻りのまちなみとの調和を考えてほしいものです。
 「景観はみんなのもの。みんなで守るもの。」と声をあげて行きたいです。



1.建築設計事務所に頼むメリットとは?

家を建てる時や改装する時にハウスメーカーや工務店ではなく、なぜ建築設計事務所に仕事を依頼するのでしょうか?

(1).本当に思い通りの自由な平面・断面・仕上・設備仕様・外観ができる。

  ハウスメーカーでは
自由設計といっても、規格品であるため制約があり、曲線や面白い屋根形状にしたり、広いルーフバルコニーにしたり、天井の高さを自由に決定出来ません。また、モデルルームはあくまで大きな敷地に建つハイグレードな誇大広告的建物で、実際小さな敷地に建つ家はとてもハウスメーカーとは思えないとても品祖でちっぽけな建物が多々あります。また、日本全国どこにでもある建物ですので、全然個性がなくて、面白みにかけます。

 私どもに、設計依頼されるお施主様(お客様)は、決まって「ハウスメーカーみたいな個性のないどこにでもある建物はイヤだし、デザインが独走する住みにくい家を設計する建築家もイヤだ。」とおっしゃられます。
 その中間的な存在が私どものような「かゆい所にも手が届く」と言っていただける建築設計事務所だと考えています。

(2).工務店や建設会社に相見積(入札と類似)させて、工事金額を競合させて、コストダウンを計ることが出来る。

 結果的に適正価格よりかなり安くなって、この不況下では設計監理料を上回るほどの何百万円も安く家を建てることができる。これについては、ハウスメーカーではとても太刀打ち出来ません。


 相見もりとは、一社だけではなく、複数の業者に対して見積もりをしてもらうことをいいます。
 それを私どもが見積内容を慎重に査定して、会社概要、実績、経理内容も調査して業者決定致します。


 ある過去の事例
 鉄骨3階建て外壁ALCタイル貼りの場合         

 相 見 積 参 加 者 5社   ハウスメーカー
A社 B社 C社 D社 E社 S社及びA社(ほぼ同額)
見積金額 3,200万円 3,120万円 2,400万円 3,400万円 2,800万円 約3,250+別途工事=3,500万円

見積査定結果
  C社の見積は内容がいい加減で見積落ちが多数あり、却下しました。
  E社の見積内容は見積落ちが無かったのですが、数量等慎重に査定し直し、100万円減額する事ができました。
  従って、E社とネゴ交渉結果2,700万円という金額に応じましたので、無事契約する事が出来ました。
  後日談になりますが、E社積算担当者から本当の見積金額は3,200万円であったのだが、5社の相見もりということで、仕事を取る為に厳しいが、大幅値引きしたと打ち明けられました。
  適正価格がほぼ3,100万円のところが相見もりをした結果2,700万円となり、お施主様が400万円得をしたことになります。
 尚、ハウスメーカー2社の見積書は私どもに相談がくる以前にお施主様が受理された参考見積です。しかも、この見積書には本来本工事に含まれるべき項目が別途工事となっているものが多々見受けられました。

(3).工事監理を重点的に行いますので、安全で安心できる住宅を提供できます。

 近年、施工不良などが原因で生じる欠陥住宅に関するトラブルが、大きな社会問題となっています。せっかく苦労して手に入れた、人生の中で最も大きな買い物であるマイホームに重大な欠陥があっては大変です。そこで、マイホームの工事全体について、建築士の資格を持った専門家がきちんとチェックすること、すなわち「工事監理」が重要になっています。

 工事監理者は、建築主の代理人として設計図書どおりに施工が行われているかを確認し、欠陥の発生を未然に防ぐとともに、関連業務として施工者選びのアドバイスや工事代金に関するチェックを行うなどの重要な役割を担います。                           
    −平成13年1月 国土交通省 工事監理を知っていますか−より抜粋

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